北宇智小学校: 2017年5月アーカイブ

 北宇智小学校には、校舎ができたときに設置された池があります。そこには様々な生き物が見られ、一つの生態系となっているのをご存じでしょうか。このように、生態系となる池のことをビオトープといいます。

 ビオトープでは、新しい生命の誕生や食物連鎖が見られます。こうして、命が循環していき、その存在が持続されるわけです。

 今、メダカたちが盛んに活動しています。卵を産み、子メダカたちが生まれるのですが、全てが成長するわけではありません。同居している金魚のエサになることもあるでしょう。生き延びたメダカが親になり、また新しい生命を育みます。

 睡蓮が咲いています。その傍らで、糸トンボたちが交尾しています。また、水面近くでは、飛んでくる昆虫たちを捕食しようと、クモが巣を仕掛けています。

 子どもたちにも、そんな様子を楽しみながら観察してもらいたいと思います。興味のある方は、ぜひ1度のぞいてみてください。

 

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 前回、北宇智小学校のグラウンド周辺にある「楊樹」のお話をしました。楊樹は、中国開封市曹門大街小学校との姉妹校締結がきっかけで中国より送られてきました。

 さて、どうして曹門大街小学校と姉妹校となったのでしょう。それは、今から30年以上前のお話で、北宇智在住だった故正司栄重郎さんのおかげなのです。

 正司さんは、第二次世界大戦以前から中国に渡り商売をされていました。戦争が激しくなってきたころに、中国の孤児のために学校を創りました。その学校で子どもたちは喜んで勉学に励んだといいます。戦争が終わり、正司さんは日本に帰国します。正司さんの創った学校は中国の公立学校(曹門大街小学校)となり、戦後も存続していました。

 戦後中国との国交がなかったので学校がどうなったかは不明でしたが、国交が回復してから正司さんは中国総領事館を通して存続がわかった曹門大街小学校に文房具などを贈ってきたそうです。それが、北宇智小学校と曹門大街小学校の交流に発展したそうなのです。正司さんの偉業が、遠く離れた二つの学校をつなぎ、中国の樹木が北宇智の地に根付かせたことになります。

 青々と茂る楊樹、ぜひ見に来て下さい。

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