9月7日
今日は、特別支援学級の先生による、障害を正しく理解するための話がありました。
「成長や発達の障害を持っている人がいます。
その中には、感じ方が特別な人がいます。
たとえば、耳を澄ましたときに聞こえてくるいろいろな音。
蝉の声、風の音、遠くから聞こえる誰かの声。いろんな音がしていても先生の話を聞くことができます。
それは、先生の話を聞こう、と意識していなくても、自分が聞かなければいけない音を自然と選んで聞けているからなのですが、たくさんの音が一度に入ってきて、人の話を聞くのが難しい人もいます。
ちょっとした音がとてもいやな音に感じる人。
予定がわからなかったり、急に変更になったりしたら、とても不安になってつらく感じる人。
とても敏感で、少し触られただけなのに、たたかれたくらい痛いと感じる人。
こういった障害がある人は、健常な人より暮らしにくくなることが多いのです。
こうして先生や友達の話を聞いていてもすぐには理解できません。外国語でぺらぺらと話しているように聞こえるかもしれません。
話が全然わからないのに、じっとしておくことはつらいかもしれませんね。
わからないとき、「わかりません。どうしたらいいですか?」と聞けたらいいですよね。
でも、わからなくて困ったとき、「どうしたらいいですか?」と聞くことは難しいのです。
困ってしまって、泣いたり怒ったり、動けなくなったりすることもあります。
わかりやすい言葉ってどういう言葉なのでしょうか。
ミカン、ねこ、自転車、ちょっと、楽しい という言葉を聞いて、その絵を思い浮かべて下さい。
ミカン、ねこ、自転車は思い浮かべやすいけれど、「ちょっと」や「楽しい」の絵は難しいですね。
つまり、ぱっと絵が浮かぶ言葉がわかりやすい言葉ということですね。
障害を持っている子たちは、頭の中で絵や写真を思い出して考えることが多いようです。
そして、耳で聞くよりも目で見る方がわかりやすいことが多いのです。
発達の障害を持っている子たちは、苦手なことやできないことがたくさんあるけれど、みんなと一緒に生活していくなかで、少しずつできるようになってきています。」
子ども達は真剣な表情で話を聞き、理解を深めてくれたようでした。