毎年6月は「食育月間」です。本校でも、給食の時間、食育放送を行っていますが、今月は、沖縄修学旅行「食レポ」を中心として、郷土食について考えようというテーマで、放送を行いました。
6月12日(水)
今日の献立は、ご飯、肉じゃが、鮭の塩焼き、白菜のごま和え、牛乳です。今日と明日の献立は、五産五消献立となっており、五條で生産された野菜や豚肉、卵を使っています。味わっていただきましょう。
先月の放送で、「修学旅行の食レポ」を予告しましたね。さーあ、お待ちかね、今日は、「沖縄料理」を紹介しましょう。
修学旅行1日目は、ひめゆり会館で沖縄郷土料理を食べました。何と言っても、人気NO1だったのが、「沖縄そば」です。
では、「沖縄そば」食レポスタート!
奈良県では食べられない、沖縄県独特のそばです。一口"ちゅるっ"と食べればくせになり、とめられないくらいのおいしさ! 麺が太くて、ちぢれていて、歯ごたえがあり、出汁がきいています。ラーメンというより、うどんのスープのような・・・透明な出汁です。麺がつるつるしていて、のど越しがよくて、それに、麺とスープがうまーい具合に絡み合ってる。何杯でもいけるぞ!って感じです。豚肉と紅しょうがが入っていますが、うーん、これがまた、相性抜群!なんだ。皆さん、想像できましたか?
次に、ジューシーという、炊き込みごはんもおいしかった。ジューシーの特徴は、豚肉のゆで汁と昆布出汁、そして、ひじきやにんじんなどの野菜を一緒に炊き込むことって聞いたよ。
そうそう、紅イモフライもあったなぁ・・・最初は、何じゃこれは! ごま団子?! って思ったけれど、食べてみると、何とおいしい! 紅イモの甘みとゴマがマッチして最高だった。
夕食は、ホテルでのバイキングでした。人気ベスト3は・・・じゃーん、「グルクンのから揚げ」「ラフティー」「シークァーサージュース」です。
では、食レポスタート!
グルクンは、鯛に近い白身魚で、クセがなく、淡泊な味で、とってもおいしかった。あっさりして食べやすいから、おかわりして、ご飯がすすむすすむ・・・酢づけのサラダと一緒に食べると、もっとうまい! 野菜の食感と、白身のやわらかい食感が口の中で手を取り合ってダンスをしているようだった!
次に、ラフティーで。ラフティーは豚の角煮だ。甘辛い味で、とろっとろ・・・肉厚のチャーシューを食べているようで、うまい! だし汁や泡盛、黒砂糖などで味付けしてあるらしいから、その味がしみて、最高だ。箸で切れるほどトロリと肉を柔らかいぞ。見た目も照りがアメ色だ。
フルーツやパイナップルもあったけど、シークァーサージュースが実に良かった。さっぱりした味で、レモンの感覚に似ており、疲れた後に飲むと実においしい! 最近疲れたなぁ・・・なんて感じている生徒の皆さん、一度シークァーサージュースを飲んでみて。スッキリするぞ。
そうそう、こんな意見もあったぞ。「冬瓜と豚バラ肉の煮物」、これがおいしかった!と言っていた人もいたよ。冬瓜は、沖縄の方言で、「シブイ」と呼ぶそうだ。豚肉と相性が抜群。とろっとやわらかい、冬瓜の食感に、やさしい味。口の中で舌が、羽毛布団に包まれたようだ。
うーん、最高にうまい!
どうでしたか? 沖縄食レポ、想像できたでしょうか?
そうそう、ここで、少しだけ、解説しておきましょう。琉球料理と沖縄料理は違うのです。「琉球料理」は、沖縄独自の材料や調理法を使って、歴史的に受け継がれてきた料理のことです。一方、「沖縄料理」は、タコライスやポーク玉子など、戦後、アメリカの影響を受けて作られるようになった料理のことです。
第2弾は、この沖縄料理を中心に、レポートしましょう。楽しみに・・・
今日は、沖縄の料理に触れましたが、その土地に伝わり、食べられてきた料理を郷土料理と言いますね。私たちが住む、五條市や奈良県にも、郷土料理があります。その地方独特の食文化や生活習慣を知り、伝えていくことも、私たちが今、生きていく上で大切な事です。6月は、食育月間です。食べることを通して、ふるさとを考えたり、仲間づくりを考えたりする時間にしていきましょう。
6月18日(火)
今日、明日の給食は、奈良県や五條市の食材を用いてメニューになっています。かやくうどんには、よしの葛が入っています。葛粉の粒子は小さく、繊細で滑らかな食感が特徴です。コシ、粘り、透明感にも優れ、夏の和菓子や日本料理等、様々な食材に使われています。
また、体内に吸収されやすく、体を温め癒す効果があるので、風邪など、体調を崩した時にも重宝されます。
1年生の人は校外学習で、万葉文化館に行きましたね。万葉集について学んだと思いますが、この、葛の花、美しさが昔から多くの人々に愛され、和歌に詠まれてきました。私たちが住む五條市阿太でも、読まれています。阿太小学校出身の人なら知っていますよね・・・
「 真葛原 靡く秋風吹くごとに 阿太の大野の 萩の花散る 」
広大な秋の野一面に生い茂る葛と萩。 秋風が吹くたびに靡く葛の葉はまるで白波が立っているようです。そして、波に流されてゆくように ほろほろと散る萩の花。と読んでいます。
1年生の人は、思い出しましたか?
今日のメニューは、他に、米粉パン、奈良県産キャベツのミンチカツ、ほうれん草とベーコンのソテー、牛乳です。
さて、先週に続き、沖縄食レポです。今回は、タコラススです。
2日目は、民泊をしました。一番人気は、タコライスでした。タコライスと言っても、タコが入っているわけではありませんぞ!
何が入っているかって・・・トマト、チーズ、レタス、ひき肉、ごはんです。ソースをかけて、それを混ぜ合わせて、食べます。ソースは、少しからめ、「ピリ辛っ」ちゅう感じやな・・・口の中で、ひき肉のうまみと、野菜のシャキシャキ感で"たまらーん"って言うような美味しさ。
次に人気だったのが、サーターアンダギー。私たちも一緒に作りましたよ。作りたてがアツアツで、最高やった。ドーナツみたいなものやと想像してほしい。外側はクッキーよりちょっと柔らかい食感、中はホットケーキの様に温かく優しい味・・・食べごたえがあって満足満足。どの家庭でも、誰でも作れるので、ぜひ挑戦して作ってみて下さい。沖縄ではサーターアンダギーは、お祝い菓子として使われるそうです。
そうそう、「もずくの天ぷら」もおいしかった。外はさくさくしていて、中はもちもちだ。これぞ沖縄の味!って感じだ。海ぶどうも食べたぞ。プチプチしていて、ポン酢をかけたら、実にうまかった! ゴーヤも食べたけど、ちょっとにがかったなぁ・・・
そうだ。沖縄の料理や食べ物について、民宿の人に教えてもらったから、みんなにも伝えておくよ。
沖縄では、豚肉と並んで消費量1位が昆布だ。沖縄の水は、硬水なので、昆布などでダシをとりにくいらしい。だから、炒めて食べることが多いと言っていた。沖縄の方言で「昆布はクーブ、炒め物はイリチー」と言うらしい。昆布の炒め物・クーブイリチーは沖縄の郷土料理って言う訳だ。何を入れるか家庭によって違うらしいが、私たちがお世話になった民宿では、特に、豚肉と昆布、切り干し大根と炒めることが多いと言っていたよ。ミネラルが多くて、栄養バランスがいいから、たくさん食べてほしいと言っていた。他にも、ニンジンの炒め物、ニンジンシリシリも食べたよ。
2回にわたって紹介した、沖縄食レポはどうでしたか? 琉球料理と沖縄料理、堪能してくれたでしょうか? これ以外にも、もっと食文化があります。今度は、みなさんも実際に沖縄に行き、自分の舌で味わい、身体で感じ、会話をして教えてもらってください。
明日の献立は、ジビエカレー、春雨サラダです。五條市で加工されたジビエの肉を使ったカレーです。私たちが住む五條市や奈良県にも、たくさんの食文化があります。柿の葉寿司や飛鳥鍋は、みんながよく知っているものですね。地元でとれる食材は何だろう、どんな料理がふるさとの味なんだろうと考えてみてください。「季節を感じながら、楽しく作って食べる」中学生の私たちもそれをすることで、伝統を受け継いでいく事になります。ふるさとの味を食べて、身体も心も、大きくなりましょう。
また、これから暑い季節がやってきます。しっかり食べて元気に夏を過ごしましょう。